前回、私が探していると書いたプラモッド・クマールの 「Sindhu Bhairavi」ですが、やっと見つかりました。
正式な名称は次の通りです。
Pramod Kumar 『Art of the Sitar』… 「Sindhi Bhairavi」
スペルミスも含めて、いろいろなキーワードをサーチして、探し当てました。
私が記憶していたのはLP版でしたが、CDに焼き直されて発売されているようです。
早速CDを注文しましたので、私が探していたものと同じラーガでしたら、一部を抜粋して、アップロードしてみたいと思います。(→YouTube に再アップロードしました)
Pramod Kumar はRavi Shankar の最高の弟子の一人に数えられていますが、残念ながらすでに亡くなられているということです。10歳の頃に、すでに大人を凌駕するシタールを弾いていたという天才でしたが、40歳代で生涯を終えた。
しかし、この演奏は今でも、インド音楽の代表的なシタール演奏だと思っています。
記憶ではThumriというのが頭についていたと思いましたが、CDを見て確認します。
トゥムリ(thumri)は19世紀初頭に北インドの音楽的拠点であるラクノウで生まれた歌曲で、非常にロマンティックな詩と旋律が特徴です。
Lucknow はムガール帝国時代に繁栄したウルドゥー文化の古都で、ベナレスとニューデリーの中間にある町です。北インドの音楽は南インドのカルナタカ音楽と違って、イスラム文化との融合の中で発展してきたもので、ヒンディー語の兄弟であるウルドゥー語圏に文化的中心があります。
ウルドゥーと言う言葉は「(ムガール)陣営」という意味だそうです。言葉は、ほとんどヒンディー語と違わないのですが、表記がペルシャ文字で、現在はパキスタンの公用語になっています。英語表記にすると、若干スペルが違うのは発音が若干違うのでしょう。
Varanasi(ベナレス)流派(ガラナ)のPramod Kumar が演奏するのは自然な成り行きです。
厳格な古典音楽からすると、わが国の今様と同様に基本原則を崩して、歌曲の美しさを引き出す為に複数のラーガを混合させることがあります。いいとこ取りみたいなものですね。
インド古典音楽はこころを無にして、その時の神の声を感受して、ボーカルや楽器で伝えるという考え方をします。しかし、比較的新しい様式であるトゥムリ(thumri)では、欧米や我が国の音楽がそうであるように自分の感情を織り込んでいきます。
その人らしさが出るといって良いでしょうね。
Sindhu Bhairavi は演奏会などで最後(通常、明け方になる)に演奏されるラーガで、神に祈りを捧げる意味があります。
一生忘れられない楽曲になると思います。(前半部分のみアップロード)
Raga 「Thumri Sindhi Bhairavi」…Pramod Kumar
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